手記から学ぶ統合失調症 精神医学の原点に還る

八木剛平/著

発売日:2009年5月

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ISBN
978-4-307-15063-7
著者情報
八木 剛平(ヤギ ゴウヘイ)
1938年神奈川県生まれ。1962年慶應義塾大学医学部卒業。1963年慶應義塾大学病院にてインターン修了。慶應義塾大学医学部精神神経科助手。山梨・日下部病院(現・日下部記念病院)出向(医員)。1965年神奈川・皆川病院(現・けやきの森病院)出向(医員)。1979年東京都立大久保病院神経科医長。1986年慶應義塾大学医学部精神神経科専任講師。1991年慶應義塾大学医学部精神神経科助教授。2003年翠星ヒーリングセンター・おおぞらクリニック院長、慶應義塾大学医学部精神神経科客員教授、2005年から非常勤講師

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商品説明

本書は、著者がそれぞれの生活と人生の中で綴った文章を、病の予兆(第一章)に始まり、発病・入院・回復・退院(第二〜六章)を経た後に、世間の偏見・差別と病の双方に苦しみながらも(第七〜九章)、家族と仲間たちの支えのなかで、症状の苦痛を緩和する工夫を凝らし、あるいは自身の病とその医療に考えをめぐらしつつ、病との共生に至る(第十〜十四章)、長い回復過程の物語として再構成している。まず発病時の体験と言動(第二章)は、精神科の医療従事者にとっては日常的な出来事であり、あらためてその詳細を引用することを訝る向きがあるかもしれないが、ここでは、精神病の極期にあって幻覚や妄想に翻弄されながらも、後にそれらをかくも克明に想起・記述することを可能にしている「精神」の存在に注目されたい。次に、著者それぞれの医療(とくに入院)体験(第三〜六章)は、二十世紀後半の日本の精神医療に関する利用者側の生々しい証言であり、日本の精神医学史における貴重な資料である。そして就労・居住・結婚・出産をめぐる偏見・被差別体験(第七章)と入院・病名にまつわるスチグマの深刻さ(第八章)は、まさに当事者ならではの記述であり、これからの精神医学が取り組むべき問題の所在を提示しているように思われる。さらに、社会生活の中で体験されるこの病の苦痛(第九章)、著者らが遭遇する「立ち直り」の契機や様々な養生の工夫(第十章)、それを支える家族・同病者・友人たちの力(第十一章)、当事者自身の疾病・医療・薬物観(第十二章)、病との共生(第十四章)は、「当事者自身による精神病理学」の試みとして精神医学の内実を豊かにするものと期待される。

目次

はじめに第一章・予兆第二章・発病 <考察一>「発病」をめぐる診断と分類第三章・入院第四章・寛解第五章・精神病院という「異世界」 (一) 閉鎖病棟の体験 (二) 精神病院の生活第六章・「開放」から退院へ第七章・就労、居住、結婚、出産をめぐって第八章・烙印 (一) 精神病院 (二) 精神分裂病 <考察二> 「統合失調症」の病名告知第九章・病気の辛さ、苦しさ、恐ろしさ (一) 幻覚と妄想 (二) 「働けない」「疲れやすさ」 (三) 「命にかかわる病気」第十章・回復への道のり (一) 自己治療の試み (二) 「自然の持つ力」「自然治癒力」 (三) いわゆる自己治癒現象第十一章・家族と仲間と友人たち第十二章・病気と医療と薬物第十三章・発病から手記の出版まで第十四章・現状 -病との共生第十五章・考察と結語 (一) 精神医学における手記の役割 (二) 手記の出版をとりまく精神医学の現状 (三) 統合失調症における人格と精神文献索引あとがき

商品詳細

出版社名
金原出版
対象年齢
一般
フォーマット
単行本

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