対訳 日本昔噺集 全3巻
発売日:2009年5月
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商品説明
■刊行のことば
子ども時分に祖母や母親の話してくれた、桃太郎、舌切雀、花咲爺などの昔噺を思い出さない人はいないだろう。昔噺は、人から人へと口づてに伝えられてきた歴史をもっている。すでに江戸時代には代表的な作品も定まり、瀧澤馬琴は、『燕石襍志』(文化8年・1811)に「猿蟹合戦、桃太郎、舌(した)切(きり)雀、花咲爺(はなさきのおきな)、兎(うさぎの)大(お)手柄(勝々山)、猴(さる)の生膽(なまきも)(海月)、浦島之(が)子(浦島)」をあげ、また錦絵「昔はなし一覧図会」(安政4年・1857)も「桃太郎、猿蟹合戦、舌切雀、花咲爺、勝々山、文福茶釜」をあげている。こうした昔噺が子ども向けの絵本、豆本に収められると「聞く昔噺」は「読む昔噺」になっていった。
明治時代に昔噺を集めた彩色絵本の「日本昔噺集」が刊行されている。江戸時代には昔噺を網羅した作品集がないだけに、代表的な昔噺を収めた昔噺集の刊行は大きな意義をもつことになる。ここには伝承されてきた神話、伝説、説話、昔噺などが全21冊に収められている。この作品数の多さに驚くよりも、まず作品が”Japanese fairy tale series”と題して英訳された昔噺集であることに驚かされる。日本画家による多くの挿絵と外国人の英訳による各作品は、和紙に木版で摺り上げた挿絵と活版で英文を印刷した和洋折衷の彩色(さいしき)絵本である。この摺り上がった彩色本の紙を縮めた縮緬絵本は、版を重ねるほどの評判になった。いま彩色絵本と縮緬絵本の二種の作品群は、わずかな好事家たちの愛蔵する稀書となっているため、いまだ全作品の公開がない。このたび彩色絵本と縮緬絵本の書誌調査をまとめながら、蒐集してきた作品群をもとに全21冊を3冊本で紹介することになった。
英文の本文には邦訳をつけて、日本文による鑑賞ができるようにした。邦訳は英文に即した素稿を補訂し、読みやすい文章に仕上げてある。かつて祖母や母親から子へと伝えてきた昔噺を、本書の英文と日本文で読み聞かせるとともに、日本画家による挿絵をみせながら、親子で「日本昔噺集」を味わっていただきたいとおもう。
二〇〇八年七月 宮 尾 與 男
目次
<第1巻>
1.桃太郎(小さな桃の子)
2.舌切雀(舌を切られた雀)
3.猿蟹合戦(猿と蟹の戦い)
4.花咲爺(枯れ木に花を咲かせたお爺さん)
5.勝々山(カチカチ山)
6.鼠嫁入(鼠の結婚式)
7.瘤取(おじいさんと鬼)
<第2巻>
8.浦島(若い漁師うらしま)
9.八頭の大蛇(八つ頭の大蛇)
10.松山鏡(松山の鏡)
11.因幡の白兎(いなばの野兎)
12.野干の手柄(子狐の勝利)
13.海月(愚かなくらげ)
14.海幸彦山幸彦(燃える炎の王子と鎮まる炎の王子)
<第3巻>
15.俵藤太(米俵侯)
16.鉢かづき(木鉢)
17.竹箆太郎(しっぺい太郎)
18.羅生門(鬼の腕)
19.大江山(大江山の鬼)
20.養老瀧(魔法の瀧)
21.文福茶釜(不思議な茶釜)
商品詳細
- 出版社名
- 彩流社
- フォーマット
- 単行本
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