夜のぶらんこ 土肥あき子句集

土肥あき子/著

発売日:2009年3月

  • 夜のぶらんこ 土肥あき子句集
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ISBN
978-4-89642-254-2

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商品説明

『鯨が海を選んだ日』に続く第二句集

才知は人に生得のものだろう。つまり運命なんでしょう。
 夜のぶらんこ都がひとつ足の下
たとえば四谷の土手でぶらんこをこげば、夜の新宿区のまたたく灯りは足の下だ。具体であり、同時に構成された映像でもある。
 流燈のゆく紐といてゆくやうに
 あちらからどつと来ました渡り鳥
直截な描写が、おのずからドラマの一齣でもあるような。一日二十四時間、一年春夏秋冬、ひょっとすると一生涯を、そんなあんばいに生きてしまうらしいとして、おりおりの十七文字は、まずは救いにちがいない。
 舐めて癒ゆるけものの傷や春寒し
ときに当惑であり、悲鳴でもあるだろう。
 蝌蚪に手の出てきて人に親知らず
 ぐつたりと引きあげられし水中花
しかし運命とは、その人ひとりのお荷物とはかぎるまい。はるかなる父祖よりの、そして……。
 時雨るるや沖とはたどりつけぬ場所
 猟犬に遠吠えといふ独り言
こしかたゆくすえの、あの辻この辻で点してきた十七文字の灯明が、ここに三百。
てのひらにのるほどの、そしてまばゆいあかるさを、われひと共にたのしみましょう。
 車座にひとり見知らぬ花衣
 小春日の玉砂利どれも孵りさう

小沢信男(作家)

商品詳細

出版社名
未知谷
対象年齢
一般
フォーマット
単行本

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