憲法制定の《謎》と《策》 上
発売日:2004年1月
- ISBN
- 978-4-7972-2280-7
- 著者情報
- 森田 寛二(モリタ カンジ)
1948年鳥取市に生まれる。1971年東北大学法学部卒業。1977年東北大学法学部助教授。1988年東北大学法学部教授。現在、東北大学大学院法学研究科教授
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商品説明
日本国憲法制定に際して行われた日本側・占領軍側の立案作業を双方の原資料をつき合わせることによって現われてくる“謎”と“策”を刻明・慎重な考証を通じて明らかにする。本書では、制定以来政治的・学問的な中心争点であった憲法第9条の戦争放棄規定の立案過程で生じた占領軍側と日本側の立案意図の行き違いと、それぞれの対処の方法を明らかにすることによって、第9条成立過程の“謎”と“策”を検証・究明する。
目次
外務省仮訳・閣議配布訳は、マッカーサー草案中のconvokeだけではなくて(「開会ス」の意の)conveneも「召集ス」と翻訳した。―“兼ね合い”を欠くばかりか、意識的な誤訳でもあったその訳出は、召集と開会を「統合」した意味の「召集」を説く宮沢コンメンタールのような憲法的所説の提唱に寄与する機能をもちうるものであった。
外務省仮訳・閣議配布訳は、マッカーサー草案四八条がThe Cabinet may call special sessionsというときのcallは「決定ス」の意であるのに「召集ス」と意識的に誤訳した。―この訳出は“兼ね合い”を欠いた諸翻訳の正当化に奉仕する機能をもつものであった。
三月二日案五三条とその英語文(call)との間には看過不能な大きな違いが“ある”し、また、三月五日案四八条とその英語文(call)との間にも看過不能な大きな違いが“ある”。―これに対し、三月六日公表要綱四八条とその英語文(call)との間にはそのような違いが“ない”。何故であろうか。英語文のなかの企図は。
周知のように、外務省仮訳・閣議配布訳がマッカーサー草案六五条四号のthe civil serviceを「内政事務」と翻訳したのは、誤訳であった。―適訳は、「公務員に関する事務」ないし「官吏に関する事務」であるが、そこには一つの前提条件がある。「公務員」の専門的な概念。
三月二日案七五条四号(内政事務)とその英語文の〔当日の秘匿版〕(the civil service)との間には大きな違いが“ある”し、また、三月五日案六九条四号(内政事務)とその英語文(the civil service)との間にも大きな“違い”がある。―これに対し、三月六日公表要綱六九条四号(官吏に関する事務)とその英語文(the civil service)との間にはそのような違いが“ない”。何故であろうか。英語文のなかにあった企図は。〔ほか〕
商品詳細
- 出版社名
- 信山社出版
- フォーマット
- 単行本
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