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朝井まかて/〔著〕 朝井 まかて
1959年、大阪府生まれ。甲南女子大学文学部卒業。2008年、第3回小説現代長編新人賞奨励賞を『実さえ花さえ』(のちに『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』に改題)で受賞してデビュー。’13年に『恋歌』で第3回本屋が選ぶ時代小説大賞、’14年に同書で第150回直木賞、『阿蘭陀西鶴』で第31回織田作之助賞、’15年に『すかたん』で第3回大阪ほんま本大賞、’16年に『眩』で第22回中山義秀文学賞、’17年に『福袋』で第11回舟橋聖一文学賞、’18年に『雲上雲下』で第13回中央公論文芸賞、’19年に『悪玉伝』で第22回司馬遼太郎賞、同年、大阪文化賞を受賞
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- シリーズ名
- 講談社文庫 あ119-8
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- 出版社名
- ページ数
- 399p
- ISBN
- 978-4-06-516325-2
- 発売日
- 2019年07月
商品の説明
- 職人が寄席看板の名手となるまでを、愛用する“筆”が語る「ぞっこん」。湯屋の仕事が好きでたまらない少女の明け暮れを描いた「晴れ湯」。並外れた大食漢ゆえに離縁された女が、大喰い大会で大活躍する「福袋」。ほか、傑作ぞろいの短編集。どれを読んでも、泣ける、笑える、人が好きになる!舟橋聖一文学賞受賞作。
商品詳細情報
フォーマット | 文庫 |
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サイズ | 15cm |
対象年齢 | 一般 |
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商品のおすすめ
今、いちばん勢いのある時代小説作家・朝井まかてが、こよなく愛する江戸の町を舞台に、歌舞伎役者や職人、商売人など様々な生業の人々の姿を、中身の詰まった8編の人情話に仕立てた傑作短編集。
1編目の「ぞっこん」では、「筆」が語り手になる。看板書きだったあるじと「筆」との出会いや情の深まりを、緩急をつけた落語調の文体で読ませる。2編目の「千両役者」は、ぱっとしない歌舞伎役者に千載一遇のチャンスが巡ってくる。もう後がない役者の焦りと、破滅と背中合わせの功名心が生々しく伝わる。3編目の「晴れ湯」は、湯屋(銭湯)を営む家に生まれた少女が主人公。客の戯作者や長屋のおかみさんたちのふるまい、子どもなりの家業への意気込み、江戸で恐れられた火事……。少女は大小のドラマに遭遇しながら、道楽者の父と働きづめの母という夫婦を、一つの男女の形として受け入れていく。続いて、自分のやりたいことを見つけた古着屋の少女が巻き込まれた揉め事に、愉快なオチを付けた4編目「莫連あやめ」。離縁された大喰らいの姉と、彼女を馬鹿にしながら利用する弟の、それぞれの顛末を活写した5編目「福袋」。さらに、女絵師が描いた枕絵が、昔の恋を照らす6編目「暮れ花火」。堅物の家主が、神田祭のお祭掛になってしまった7編目「後の祭」。その日暮らしの遊び人、卯吉と寅次の二人が助けた男からお礼にもらった品で商売を始める8編目「ひってん」。と、まさに福袋のように、何が入っているかわからないワクワク感とお得感。直木賞作家・朝井まかて初の短編集にして、第11回舟橋聖一文学賞を受賞した傑作!(「近刊情報」より)